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びよりインタビュー 第3回 巻き込み、混ぜ合わさってできたこと

びよりインタビュー 第3回

巻き込み、混ぜ合わさってできたこと

ぐるぐるカフェ 阿多真理子さん、木村亮子さん、橋本志乃さん

 

「カフェといろいろ びより」のスタッフが、当店にかかわる人たちのインタビューを不定期でお届けしています。

第3回目は、日替わり店主「ぐるぐるカフェ」の阿多さん、橋本さん、木村さんの三人にご登場いただきます。

おいしいものが大好きな三人が集まって始めたぐるぐるカフェ。三人は、びよりがオープンする前から活動していたベテランです。今はびよりで月に1回、カレーとアジアを中心とした各国料理を提供していただいています。

食べることと飲むことが大好きな三人にお話を伺いました。

阿多真理子さん

スタッフ

皆さんはどこで知り合ったのでしょうか。

 

阿多さん

三人とも国分寺市で子どもたちに豊かな遊びの場を提供するNPO法人「冒険遊び場の会」(現在は、認定NPO法人 冒険遊び場の会)の元スタッフです。

ただ橋本さんとは、子どもが同じ幼稚園だったので、もう20年以上のつきあいになります。私が、冒険遊び場の会のスタッフに橋本さんを誘ったんです。

 

スタッフ

じゃあそこで三人が意気投合されて。

 


橋本さん

みんな部署が違ったから、最初は会議などで顔を合わせる以外、あまり接点がなかったんです。

 

スタッフ

そこからどうやって三人でぐるぐるカフェをやることになったんですか。

 

阿多さん

私はいつかカフェをやりたいなと密かに思っていたんです。そんなとき、今はもう閉店した「はこ庭」というごはんやさんのオーナーから定休日に場所を貸したいという話があり、じゃあそこでカフェをやってみようと思って。一人では無理なので、料理上手な橋本さんにまず声をかけました。そして、同じにおいを感じていた木村さんにも声をかけました。三人で一緒にカフェをやると楽しいだろうという直感がありました。

 

木村さん

私も、なんとなく面白そうな人だなとは思ってました(笑)

 

阿多さ

それで、2013年の5月から月に1回、はこ庭の店舗を借りてぐるぐるカフェを始めました。2016年の3月まで約3年ほど続けました。はこ庭のオーナーの希望もありましたが、私たちも一区切りつけてカフェの活動を終了しました。

 

スタッフ

そのころも今と同じようにカレーを出していたんですか。

 

阿多さん

そのときはカレーに限らず、毎回一つの国をテーマにした料理と近隣の美味しいパンを一緒に出していました。

 

木村さん

橋本さんが世界中を旅する人なんです。しかも、あまり人が行かないようなところに。だから、いろいろな国の料理を知っているんです。 

 

スタッフ

どんな国に行かれたんですか。

 

橋本さん

インド、モロッコ、ラオス、ブータン、イスラエル、グアテマラなど、合計で20数か国行きました。毎年、最低2回以上海外旅行に行っています。

 

木村さん

なので、一般的にあまり知られていない料理を彼女が教えてくれるんです。スパイスにもとても詳しい。

 

橋本志乃さん


モロッコ風ミートボールとバターチキンカレーのハーフ&ハーフ

スタッフ

どういったきっかけで、びよりでぐるぐるカフェを再開することになったんでしょうか?

 

阿多さん

私は、友人と「ぶんハピねっと」という国分寺の子育て情報を中心にしたサイトの運営やイベント活動などをしています。その関係で、びよりがまだオープンする前に、代表の鎌田さん(注:カフェといろいろ びよりの運営母体であるNPO法人ツナグバヅクリの代表)と出会う機会がありました。あるとき鎌田さんから、びよりで日替わり店主を募集していることを聞いたんです。それで、木村さんと橋本さんに「ぐるぐるカフェをもう一度やる?」って聞いたら、二人とも「やる!」と即答でした。

 


 木村さん

私は、できればぐるぐるカフェを続けたいと思っていたので、この話はちょうどいいタイミングでした。

 

スタッフ

びよりもこの11月でオープン1周年ですから、そうすると皆さんの活動も合計4年くらいになるんですね。長く続ける秘訣は何かありますか。

 

阿多さん

お客様から「おいしかったよ」と言っていただけることが何よりうれしいですね。反応がダイレクトに返ってくることが、カフェをやっている醍醐味ですね。ぐるぐるカフェの料理を食べて喜んでもらえることがカフェを続けるモチベーションになっています。

 

橋本さん

月に1回という無理のない頻度だからというのもあるかもしれません。

 

阿多さん

 メニューの面では定番をもちつつ、スペシャルメニューで変化をつけて楽しく続けています。そうした続けられる工夫はしています。

 

スタッフ

スタッフの目から見ると、皆さんの関係性がとてもいいと感じます。そのことも続いているのにつながるのかなとも思います。

 

木村さん

私たちがスタッフだったNPOは、考えかたが根本的に似ている人が多く集まっていたということもあると思います。その一方で、三人とも性格がぜんぜん違う。そこが面白い。

 

橋本さん

食べることや飲むことが好きなのは三人とも同じ。映画や本が好きなところも共通点ですね。

 

 

木村亮子さん


 橋本さん

ミーティングと称して三人で飲みに行くのも楽しい(笑)。

 

阿多さん

飲み会のためにやってる、というのは冗談として(笑)。でも、この活動をやめちゃったら、今のように頻繁に会えなくなると思うし。ただの飲み友達だけでない今の関係を大事にしたいと思っています。

 

木村さん

私は在宅で映像翻訳の仕事をしているので、忙しくなると1週間誰とも会わないなんてこともあるんです。月に1回でもぐるぐるカフェを開くことで、頭が切り替わって新鮮な気持ちになります。彼女たちに会うとほっとしますし、二人とも活動的で楽しいことを見つけようっていう意欲が強いので、いろいろな情報をもっています。毎月、彼女たちに新しい情報を入れてもらっています。 

スタッフ

性格が違うということですが、皆さんの個性はお互いどんなふうにとらえていますか。

 

木村さん

シャキシャキした阿多さんと、包み込むような橋本さんですね。

 

橋本さん

木村さんは、一人っ子なので箱入り娘のようなところがある(笑)。でも箱の中にとどまらず、いろいろなことをやりたい人なんだなというふうに見ています。

 

スタッフ

やっぱり皆さんそれぞれ違うんですね。

最後に「ぐるぐるカフェ」という名前の由来を教えてください。

 

阿多さん

「ぐるぐるという言葉には、周りを巻き込んだり、混ぜ合わせたりすることによって新しい何かを生み出したいという意味を込めています。

私たちも三人が混ぜ合わさってぐるぐるカフェの活動ができるのだし、カレーだっていろいろなスパイスを混ぜ合わせることでおいしいものになるんです。

 

スタッフ

今日は皆さんのいい関係性を見させていただいた気がします。ありがとうございました!

ぐるぐるカフェは、毎月第4火曜日にオープンです。詳しくは、びよりのトップページでご確認ください。

 

ぐるぐるカフェ フェイスブック:https://ja-jp.facebook.com/ぐるぐるカフェ-401822983264279/

ぐるぐるカフェ ツイッター:https://twitter.com/gurugurucafe

 

〈取材後記〉

べったりした関係ではないけれど、根っこの部分でゆるくつながっている。三人を取材してそんな印象を受けました。お互いの個性を尊重しながら、楽しみながら活動している皆さんでした。

また、阿多さんはぐるぐるカフェのほかに、びよりのスタッフとしても当店にかかわってくれています。みんなのつながりがいろいろな活動につながっているのですね。 (2017.11)